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中国には「万里の長城へ行かねば、好人物にあらず」という言葉がある。だが、中国を象徴する世界遺産は「悪人」も引き寄せるようで、北京の長城城壁は落書きだらけだ。
「○月○日 陳文政来る」「王・劉LOVE」など、民族の歴史に何の敬意も払わない数千、数万の落書きで埋め尽くされている。ペンで書くのはマシな方。ナイフや車のキー、ヘアピンでれんがを削っている。日本で言えば法隆寺の柱に「○○参上!」と刻むようなものだ。
最近、日本の学生がイタリアの大聖堂に落書きしたことが大問題になった。長城で何カ所か探したが、とりあえず日本人の名前はなかった。
逆に「ジェフ訪れる」「愛するマリー」など、欧米人がアルファベット表記で落書きした数の多いこと。旅の恥は「書き」捨てと思い込む不謹慎なやからは、万国共通のようだ。 (平岩勇司)