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秋の国会―どんな波乱が待っている

2008年8月20日

8月下旬か、いや9月下旬か。臨時国会の召集時期をめぐって難航していた与党内の調整がようやく決着した。福田首相の判断は、両者を足して二で割るような「9月中旬」だった。

 首相を取り巻く状況はいぜんとして厳しい。民主党などの野党はいうまでもなく、与党の公明党までもが「早期解散」を公然と求めている。

 解散・総選挙はいつなのか。それに踏み切るのは福田首相なのか、あるいは「ポスト福田」なのか。与野党の関心がその1点に集まるなかでの国会である。波乱含みの展開になるのは避けられそうもない。

 だからこそ、この国会の意義は明快だ。自公政権の継続がいいのか、それとも政権交代すべきなのか。来るべき総選挙に向けて、活発な政策論戦を通して有権者に明確な判断材料を提供することにほかならない。

 そのために、まず首相にきちんと語ってもらいたいことがふたつある。

 ひとつは、自公両党で待望論の大合唱が起きている景気対策のための大型補正予算案についてだ。

 公明党が「1兆円以上」を要求すれば、自民党の古賀誠選挙対策委員長は「2兆~3兆円」をぶちあげる。首相は「財源より中身の議論が先」と言葉少なだが、真意はどうなのか。

 麻生太郎幹事長は11年度に基礎的財政収支を黒字化するという目標の先送りや、新規国債の発行を年間30兆円以下とする財政の歯止めをはずす可能性にまで言及した。仮にそうなれば、小泉政権以来の構造改革路線の一大転換である。首相もそれでいいのか。

 ふたつめは、インド洋での補給支援をめぐる特措法延長法案の扱いだ。

 首相が当初、8月中の国会召集をめざしたのは、この法案の衆院再可決に必要な日程を確保するためだった。

 それに待ったをかけたのが公明党である。数をたのんだ再可決にまた踏み切れば、国民の反発を招き、早期解散はむずかしくなる。ならば、国会召集は遅い方がいい。そんな胸算用があったようだ。

 首相はなお法案成立に前向きなようだが、麻生氏ら自民党執行部には公明党への同調論が広がっている。首相はどう折り合いをつけるのか。

 大型補正にしても、補給支援にしても、首相の決断によっては与党内の路線対立を誘発しかねない。だが、年末にかけて政局の緊張がいよいよ高まるなかで、いつまでも八方美人のあいまいさが許されるはずもない。

 民主党が臨時国会の冒頭から審議に復帰する方針なのはよいことだ。

 首相や閣僚を厳しくただすのはもちろんだが、それだけでは足りない。民主党政権ならこうするという現実的で建設的な対案を示し、政府与党と競い合う。そんな国会にしてほしい。