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漱石「こころ」太宰「人間失格」…ヨコ書きの文豪名作発売

2008年8月22日03時05分  読売新聞から

夏目漱石や太宰治らの小説をヨコ書きにして単行本化した「名作文学」シリーズ(ゴマブックス)が発売され、人気を博している。

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 第1弾は、1日に発売された夏目漱石「こころ」と太宰治「人間失格」。若い人にケータイ小説を読む感覚で、名作を読んでもらおうという試みだ。

 2作とも表紙は女優の写真で、活字は通常の黒色でなく、オレンジ色や若草色にしてカジュアル感を前面に出している。発売以来、計5万部以上を売り上げ、好調な出だしだ。

 作品は昨年4月から、ゴマブックスの携帯電話サイトに掲載された小説60作で、人気の高かった2作を選んだ。掲載作品は、作者の死後50年が過ぎて著作権の切れた名作ばかり。「タテ書きでは読めなかった名作が、ヨコ書きなら読むことが出来た」といった感想も寄せられ、サイト全体で毎月1億回くらい見られており、出版に踏み切った。

 タテをヨコにするだけといっても工夫が必要だった。改行だらけの現代のケータイ小説と違い、古典名作は行替えが少ないという読みにくさがあったためだ。そこで、字詰めや行間をゆったりとつくり、ルビを多用するなどして、読みやすさに配慮した。岩波書店で漱石全集を担当した元編集者で、漱石研究者の秋山豊さんは「ヨコ書きで情緒が失われることはない。結局は慣れの問題。漱石自身、メモをヨコ書きで書いていた」と話している。

 第2弾は、芥川龍之介「蜘蛛の糸 他8編」など3冊を22日に発売する。